会社都合で従業員の労働条件を変更する際の注意点とは?
会社側が従業員の労働条件を変更することを望む場合に、トラブルを起こさないようにするためにどんな点に注意を払う必要があるでしょうか。
本稿では、会社の都合で従業員の労働条件を変更する場合の注意点を解説します。
労働条件を確認し契約する
労働条件とは、会社側と労働者の間で結ばれた雇用契約上の条件のことです。
労働時間や休日、休暇の日数、給与などが含まれます。
この労働条件は労働基準法により、条件の内容を労働者に対して提示しておくことが求められています。
雇用契約を行う際に、雇用者が労働者に労働条件を提示し共に合意しておく段階で、二つの書面が作成されることがあります。
労働条件通知書
企業が労働者を雇用する際に交付される書類です。労働基準法によって定められているため、労働者に対して労働条件を提示し伝えておく必要があります。
雇用契約書
雇用者と労働者の両者が契約を結び署名するための書類です。
法的な義務はないため、必ず作成が求められているわけではありませんが、両者が条件を確認し雇用が締結されたことを証拠として残すという点で必要な書類といえます。
会社都合で労働条件を変更する際の注意点
労働基準法により、労働条件を変更することは可能です。
この場合、会社側(雇用者)と労働者の双方が合意すれば、条件を変更できるため、一方的に会社側が労働条件を変更したいと考えても成立しない可能性があります。
労働者にとって利益をもたらさない条件の変更の場合には、合理的な理由、手続きが必要になります。
合理的な理由
労働条件の変更が合理的かどうかの判断が以下の通りです。
・労働者が被る不利益の度合い
・条件が変更された後の就業規則が妥当か
・労働者の被る不利益に対する補償
これらを判断材料として労働条件が変更可能かどうか見極めていけます。
手続き
労働条件を変更する上での手続きは以下の通りです。
・労働者全員、または労働組合との合意を得る
・就業規則の変更を行う
・就業規則を変更し、労働基準監督署からの許可を得る
まとめ
労働条件の変更は、労働基準法によって定められた労働者を守るためのさまざまな手続きや届け出、労働者からの合意という段階を踏んでいく必要があります。
会社側の一方的な労働条件の変更ができないことを考えると、条件の変更は可能であるものの、労働基準法に違反する場合もあるため慎重に扱わなければならない分野です。
労働条件の変更や悩み、トラブルなどは、企業法務の専門知識や豊富な経験を持つ弁護士に相談することをおすすめします。
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所属団体
- 第一東京弁護士会(登録番号:30086)
- 第一東京弁護士会 司法研究委員会 電子商取引研究班
- 第一東京弁護士会 法律相談運営委員会 医療部会
- 元公益財団法人交通事故相談センター相談員
- 中小企業認定支援機関(中小企業経営力強化支援法における経営革新等支援機関)
経歴
- 1994.03 青山学院大学法学部卒業
- 2002.10 弁護士登録(第一東京弁護士会)
- 2002.10〜2004.05 津山法律事務所
- 2004.09〜2006.01 弁護士法人渋谷シビック法律事務所
- 2006.02〜2021.08 虎ノ門協同法律事務所
- 2021.08 パークス法律事務所設立
著書・論文
- 「ネットオークションに関する法的問題」共著:第一東京弁護士会司法研究委員会電子商取引研究班
- 家族に関する法律相談(49) 戸籍時報2014年7月号「婚姻費用における住宅ローン支払い分の控除について」
事務所概要Office Overview
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