相続人や相続財産の調査を弁護士に依頼するメリット

遺産分割やそれに伴う協議にあたっては、相続人や相続財産を確定しておく必要があります。
この相続人や相続財産を、ご自分で調査していただくことは可能ですが、相当な労力を要することになります。
今回は、調査の方法について触れつつ、弁護士に依頼するメリットをお伝えしていきます。

〇相続人調査
まずは、故人（被相続人）の戸籍謄本を市町村役場で請求します。
戸籍謄本とは、戸籍全部事項証明書ともいい、戸籍に入っている全員の名前や生年月日、身分関係などが記載されたものです。
どんな相続関係でも、相続人全員の現戸籍謄本が必要となるので、この手続きが必要となります。
戸籍謄本の請求は、その戸籍の構成員や直系親族の方は、ご自分でやっていただくことも可能です。ただし、その他の親戚に請求を依頼する場合は、委任状が必要となります。
しかし弁護士であれば、委任状がなくとも職権で請求が可能です。

また、故人（被相続人）の入手すべき戸籍の範囲は、出生から死亡までです。
故人（被相続人）が転籍している場合、死亡時の本籍地で戸籍を請求し、出生までさかのぼれていなければ、転籍前（転出先）の役場に改めて請求しなければなりません。
このような手続きを、故人（被相続人）の子や父母、兄弟姉妹などについて繰り返し行い、相続人の確定にいたるときには、数十通の戸籍が必要なこともあります。
このように役場が遠い方や、役場に出向けない事情がある方などは、弁護士に依頼してみるのも手かもしれません。

〇相続財産調査
相続財産調査にあたって、銀行の預貯金、有価証券やそのほか債権、不動産、貴金属や自動車などを確認していき、相続財産を確定していきます。
相続財産調査も、ご自分で確認いただくことは可能ですが、場合によっては、債務超過などの理由で相続放棄や限定承認を選択した方が良いケースもあります。
しかし相続放棄は、相続の開始を知った時から３ヵ月以内に決断しなければならず、迅速な意思決定が求められます。
弁護士に依頼すると、早期かつ正確に相続財産が確定し、選択の余地が増えるというメリットがあります。

パークス法律事務所では、中央区、港区、渋谷区を中心に、東京都、神奈川県、千葉県、埼玉県にお住まいの皆様から、離婚、企業法務、交通事故、相続にかかるご相談を承っております。
お困りのことがございましたら、当事務所までお気軽にご相談ください。最適な解決方法をご提案させていただきます。