父親が親権を勝ち取るのはどんなケース？大事なポイントを解説

離婚後に親権を父親側が勝ち取りたいと思った場合、知っておきたいケースとポイントがいくつかあります。

本稿では、父親が親権を勝ち取れるケースと、大事なポイントを解説します。

父親が親権を勝ち取ることは難しい

親権とは簡単にいうと、離婚後子どもと一緒に暮らせる権利のことを指します。

親権者は通常夫婦の話し合いで決められますが、争いになった場合どちらの親と暮らした方が子どもにとって利益になるかという観点で判断されます。

一般的には、母親が親権者になるケースが多く、父親が親権を勝ち取ることは難しいのが現実です。

母親のほうが離婚に至る前の生活において、子どもと長い時間を過ごしているケースが多いからです。

離婚による生活の変化に伴う子どもの精神的負担を考慮すると、一緒に過ごしてきた時間が長い親のほうが親権を勝ち取りやすくなります。

ただし、母親のほうが子どもと長い時間を過ごしてきていたとしても、虐待や暴力を振るったり、不健全な養育をしていたりする場合は、父親も親権を勝ち取りやすくなります。

子どもが15歳以上の場合は、本人がどちらの親と暮らすことを願っているかという意思も尊重されます。 

父親が親権を勝ち取れるケース

父親が親権を勝ち取れるケースの例は、以下のとおりです。

• 子どもが15歳以上で本人が父親と暮らすことを望んでいる
• これまで父親が主体となって育児を行なってきた
• 母親が親権者として不適格であると判断される

15歳以上の子どもの意思、これまでの育児状況、母親の親権者としての適格性などが、父親が親権を勝ち取るための重要な要素となります。

親権を勝ち取るポイント

父親が親権を勝ち取るためには、母親よりもふさわしい親権者であることを示す証拠を残しておく必要があります。

父親が親権を勝ち取るためのポイントは以下のとおりです。

• 母親の虐待や養育怠慢の証拠を記録する
• 父親が養育に関わったという実績を残す
• 子供と過ごす時間を大切にする
• 乳幼児期を過ぎるまで離婚しない

客観的な事実として証明できるよう、証拠を残しておきましょう。

まとめ

親権は子供の利益のために行使されることなので、親権者として子供に安定した生活を与えられるのに適切なのは父親と母親のどちらか、という観点で考える必要があります。

父親が親権を勝ち取ることは、簡単ではないケースがあります。

親権に関することは豊富な経験と知識を持つ弁護士に相談するのがおすすめです。