限定承認とは?相続放棄との違いや手続き方法など
被相続人の財産がプラスとマイナスの財産について、どちらが多いかはっきりとしない場合、相続放棄を選択するべきか迷う場合があるかもしれません。
そういった場合、限定承認を選択する方法もあります。
今回は、限定承認とはどんな制度なのか、また相続放棄との違いや手続きの方法について解説していきたいと思います。
限定承認とは?
限定承認とは、相続人が相続によって受け取ったプラスの財産の範囲内で、マイナスの財産を引き継ぐ方法のことをいいます。
被相続人の財産がプラスとマイナスの財産について、どちらが多いかはっきりとしない場合、限定承認の方法が選択されることがあります。
相続放棄との違い
相続放棄とは、プラスの財産もマイナスの財産も一切引き継がない方法のことをいいます。
そのため、相続放棄は相続財産について借金などマイナスの財産が多いことが明らかな場合に選択されます。
限定承認の申し立ては相続人全員が共同で行う必要があるのに対し、相続放棄の申し立ては各相続人が単独で行うことができます。
限定承認の手続きは、裁判所に申し立てて手続きの完了までに1年以上かかることもあるのに対して、相続放棄の手続きは、裁判所に申し立てるだけでほぼ完了する点が異なります。
手続きの方法
限定承認は、相続財産の限度で被相続人の借金について責任を負うという制度です。
そのため、相続人としては被相続人の債権者を把握して、財産調査をした上で遺産から借金を弁済していかなくてはなりません。
次のような流れで手続きを進めていく必要があります。
- 家庭裁判所に限定承認の申述・添付書類の提出
- 請求申出の公告・催告
- 財産管理口座の作成
- 相続財産の換価手続き
- 配当弁済手続き
弁済完了後に残った財産は、相続人が取得することになります。
まとめ
今回は、限定承認とはどんな制度なのか、また相続放棄との違いや手続きの方法について確認していきました。
限定承認は、相続財産のうち、被相続人のプラスの財産の限度でマイナスの財産を引き継ぐという相続の方法です。
限定承認では、被相続人の資産や負債について期限内に調査を済ませたうえで、必要書類などを集めて家庭裁判所に提出しなければならず、自身で行うには難しい可能性があります。
また、自身が限定承認を選択するのが適切か判断に迷う場合があるかと思います。
限定承認についてお悩みの場合には、弁護士に相談することを検討してみてください。
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- 第一東京弁護士会 法律相談運営委員会 医療部会
- 元公益財団法人交通事故相談センター相談員
- 中小企業認定支援機関(中小企業経営力強化支援法における経営革新等支援機関)
経歴
- 1994.03 青山学院大学法学部卒業
- 2002.10 弁護士登録(第一東京弁護士会)
- 2002.10〜2004.05 津山法律事務所
- 2004.09〜2006.01 弁護士法人渋谷シビック法律事務所
- 2006.02〜2021.08 虎ノ門協同法律事務所
- 2021.08 パークス法律事務所設立
著書・論文
- 「ネットオークションに関する法的問題」共著:第一東京弁護士会司法研究委員会電子商取引研究班
- 家族に関する法律相談(49) 戸籍時報2014年7月号「婚姻費用における住宅ローン支払い分の控除について」
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