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公正証書遺言の作り方|具体的な手順や必要書類など

公正証書遺言を作ることを望む場合、作り方や具体的な手順、必要書類を把握しておくことが大切です。

本稿では、公正証書遺言の作り方や具体的な手順などを解説します。

公正証書遺言が必要な理由

公正証書遺言とは、法律に則って作成された遺言書のことで、法的に有効なものとなります。

亡くなった人が自分で書いた遺言書は正しい形式に沿っていないことがあり、その場合は法的な効力を持たないため、遺産相続の手続き、また裁判が起きた場合に無効とされる可能性があります。

遺言書を法的に有効な公正証書遺言とするためには、全国に約300箇所設置されている公証役場に在籍している公証人に依頼します。

公証人

公証人とは公的に認められた文書を作成、承認する資格を持つ人のことです。

公証人には30年以上裁判官や検察官の実務経験がある人、弁護士の中から公証人試験に合格した人などが選ばれることになっています。

公正証書遺言の作り方と具体的な手順

公正証書遺言の作り方と具体的な手順は、以下のとおりです。

 

  • 遺産相続の配分、相続人を決める
  • 公証役場に訪問の予約をとる
  • 相続に関する情報が記された文書、メモを公証人に渡す
  • 遺言者が公正証書遺言を行う日時を決める
  • 遺言者が公証人と2名の証人の前で遺言内容を述べる
  • 公証人が公正証書遺言の原本に署名押印し完成
  • 公証人に手数料を支払う

 

ポイントは、公正証書遺言は基本的に本人の来所なしに作成できないことです。

証書遺言の場合、遺言者本人でないと作成できないため気をつけましょう。 

手数料

公正証書遺言の作成を依頼するために、公証人に手数料を支払います。

手数料は、遺言書に記された財産額に応じて価格が変動します。

以下は、相続を受け取る人の相続金額※に応じて掛かる公証人に支払う手数料です。

※以下の表では「目的の価額」のことを指します

     

    目的の価額

    手数料

    100万円以下

    5000円

    100万円を超え200万円以下

    7000円

    200万円を超え500万円以下

    11000円

    500万円を超え1000万円以下

    17000円

    1000万円を超え3000万円以下

    23000円

    3000万円を超え5000万円以下

    29000円

    5000万円を超え1億円以下

    43000円

    1億円を超え3億円以下

    4万3000円に超過額5000万円までごとに1万3000円を加算した額

    3億円を超え10億円以下

    9万5000円に超過額5000万円までごとに1万1000円を加算した額

    10億円を超える場合

    24万9000円に超過額5000万円までごとに8000円を加算した額

     

    引用元:日本公証人連合会  Q7.公正証書遺言の作成手数料は、どれくらいですか?

    ただし、上記の表で示されている費用はあくまで「手数料」です。

    実際には財産が1億円以下の場合は1万1,000 円が加算される「遺言加算」や、必要書類の交付費用など、状況によって追加で費用が発生することもあります。

    公正証書遺言を作るときの必要書類

    公正証書遺言を作るときの必要書類は、以下のとおりです。

     

    • 遺言者と相続人との続柄が分かる戸籍謄本
    • 受遺者(遺言者の財産の遺贈を受ける者)の住民票、手紙、ハガキその他住所の記載のあるもの
    • 固定資産税納税通知書または固定資産評価証明書
    • 不動産の登記簿謄本(登記事項証明書)
    • 預貯金等の通帳またはそのコピー等
    • 証人の確認資料
    • 遺言執行者の特定資料

     

    参照:日本公証人連合会 11 必要書類

     

    この他にも、状況によっては追加で必要書類の提出を求められることがあります。

    まとめ

    公正証書遺言を作るためには、法的に有効な書類のため公証人への依頼、正確な情報の提出が求められます。

    弁護士に依頼すれば、遺言書の作成サポートから財産調査まで一括で行ってくれるため、手間や労力の負担を軽減できます。

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    弁護士 鈴木 一
    弁護士鈴木 一

    丁寧にお話を伺うことを大切に、なんでも話せる相談相手として、幅広い事案に対応しています。

    一般民事事件(事故による損害賠償案件、不動産関係、金銭貸借問題、遺産相続案件、家事事件、医療過誤等)、倒産処理(破産手続、民事再生手続等)、 企業法務(企業運営上の法律相談、契約書作成、紛争における交渉等)など幅広く業務を行っております。 常に新しい視点に立って、よりよい紛争解決を成し遂げることを目標としております。

    所属団体

    • 第一東京弁護士会(登録番号:30086)
    • 第一東京弁護士会 司法研究委員会 電子商取引研究班
    • 第一東京弁護士会 法律相談運営委員会 医療部会
    • 元公益財団法人交通事故相談センター相談員
    • 中小企業認定支援機関(中小企業経営力強化支援法における経営革新等支援機関)

    経歴

    • 1994.03 青山学院大学法学部卒業
    • 2002.10 弁護士登録(第一東京弁護士会)
    • 2002.10〜2004.05 津山法律事務所
    • 2004.09〜2006.01 弁護士法人渋谷シビック法律事務所
    • 2006.02〜2021.08 虎ノ門協同法律事務所
    • 2021.08 パークス法律事務所設立

    著書・論文

    • 「ネットオークションに関する法的問題」共著:第一東京弁護士会司法研究委員会電子商取引研究班
    • 家族に関する法律相談(49) 戸籍時報2014年7月号「婚姻費用における住宅ローン支払い分の控除について」

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    FAX 03-6661-6531
    代表者 鈴木 一(すずき はじめ)
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